労働条件の改善等を強く求める
中央本部 春闘期交渉を実施
3月24日、本部は2月25日に提出した「2020新賃金等に関する要求書」に基づく、2020春闘期団体交渉を行いました。
組合側は篠原中央執行委員長以下7名、当局側は織田国有林野部長以下14名が交渉委員として出席しました。
本部は、要求書に基づき、労働条件の改善、労働安全の確保・徹底等について、林野庁の考え方を求め、当局から回答がありました。
最後に篠原中央進行委員長から「今、局署で起こっている実態の根本的な原因、例えば定数の問題、この間やられている級の切り下げの問題、役減の問題、昇任昇格の年数の問題等は、局署ではなく、関係省庁や農林水産省官房とのやり取りの中で、解決をしていかないと職場の実態は大きく変わらない。林野庁や局署の職員が働きやすい職場をつくるため、それぞれの役割において、努力をしていただきたい」と要求し交渉を終了しました。
本部においては、これら個別課題に係る具体的な対応を求め、引き続き交渉を進めることとしています。
主な要求事項と回答
・労働条件の改善について
多くの組合員が業務量の増加、仕事の負荷を訴えている実情を踏まえ、(1)非常勤職員予算の追加示達、(2)森林事務所への期間業務職員及び非常勤職員等の年間を通じた1~2名配置、(3)超勤縮減に向けた本格的な業務見直し、定員増や非常勤職員の配置増等の検討ならびに客観的勤務時間把握策の早期検討、(4)非常勤職員の適用号俸の引き上げおよび賃金改定の遡及について求めました。
林野庁からは、(1)局によって状況は違うが業務が円滑に実施出来るよう努めるとともに、必要に応じた追加予算措置も含めた対応について検討する。(2)限られた予算ではあるが、事務系と現場系の組合せなどを工夫しながら、配置に努めたい。(3)引き続き業務の見直し等を進めるとともに、超勤の特例は必要最小限にすることとあわせて、客観的な勤務時間の把握についても管理ツール等の検討を進める。(4)非常勤職員の処遇改善等については引き続き努めていくが、賃金改定時の遡及については慎重な検討を要すると回答がありました。
さらに本部は、特に、期間業務職員等については通年雇用にする等、労働条件を改善しなければ現場段階では雇用を確保できないこと、100時間を超える超勤を行わざるを得ない職員がいること自体が問題であり、引き続き議論することとしました。
・雇用と年金の接続について
高齢期の生活を支える適切な労働条件の確保に向け、(1)退職後2年目のフルタイム、上位級(4級)での採用、勤務地の本人希望等、(2)短時間再任用は最低週3日以上の制度設計とすることを求めました。
林野庁からは(1)フルタイム再任用の初年度の実績を分析し、定年延長の動向も見据えながら来年度の制度設計を検討する。(2)最低週3日以上については、予算事情も踏まえつつ検討を進めると回答がありました。
さらに本部は、フルタイム再任用希望が45%となったのは、各種手当や宿舎問題等の労働条件も影響していると見ていることから、2021年度の制度設計に向けて最大限の検討を行うとの認識を示させました。
・労働安全の確保・徹底等について
長官通知に基づく健康安全協議会の毎月開催に向けた指導・徹底、労働安全管理態勢の確立に向け、署長等がリーダーシップを発揮すること等について指導を強化していくことを確認しました。
また、車両による交通災害の未然防止に向けた対応については「ドライブレコーダーやバックモニター等の装着に向けて、各局の状況を把握するとともに、引き続き必要な予算を確保し各局において対応させる」ことについて確認しました。
・宿舎の確保等について
老朽化した宿舎整備の考え方、入居者の要望を踏まえた計画的な修繕を求めました。
林野庁は、(1)宿舎の新築については実態上財務省から認められないことから、借受宿舎化を進めることが最善の方策と考えている。(2)宿舎の修繕に関しては、必要な予算の確保に向け引き続き努力し、緊急度・優先度を勘案し対応することを明らかにさせました。