概算要求の満額確保を求める
2021年度予算概算要求の林野庁説明
中央本部は10月6日、2021度予算概算要求等について、林野庁より説明を受けました。
説明に対し本部は、「緊急3カか年対策を含め今年度並の予算をどのように確保するのか」「今回の概算要求額による森林吸収源対策としての間伐面積はどの程度か。これまで目標面積が確保できず、積み残しが発生している状況にあるがどのように対応していくのか」「森林経営管理制度の推進に向け、市町村等の支援はどのようになっているのか。」等を求めました。
林野庁からは、「概算要求額による間伐面積は約45万haと試算している。これまでの積み残し分については、引き続き、必要な予算の確保に努めつつ、予算を圧迫している再造林・下刈等の省力化を進めるとともに、森林経営管理法や森林環境譲与税を活用して対応に努めていきたい」「森林経営管理制度への対応については、市町村の森林・林業担当職員を支援する人材を養成するとともに全国の知見・ノウハウを集積・分析し市町村等へ提供する予算を確保していきたい」との回答がありました。
また、国有林野事業については、①事業実行上不足している林道維持修繕予算の確保、②現場管理機能の確立に向け、処遇改善に必要な経費を含めた非常勤職員予算、庁費・旅費等の共通費予算等、職場段階からの要求に基づく予算確保等を求めました。
これに対し林野庁は、「局署の意見を踏まえながら、しっかり予算確保に最大限努めていきたい」と回答しました。
組織・定員要求については、「定年退職者が増加していく中、職員をどう確保していくのか林野庁の考え方を示すべきである。また、林野庁は現場主体の組織であるので、現場管理機能の強化に向け、森林官や地域技術官のポスト要求が必要」等と求めました。
林野庁は、「国有林に求められる役割を果たしていく体制を確保することは重要であるので、新規採用増やフルタイム再任用の拡大等に向け取り組むこととしている。それでもなお必要であれば、非常勤職員の雇用の確保に努力しつつ、必要な体制が確保されるよう努めていく」と回答しました。
最後に、本部は、「予算は満額確保が前提であり、事項要求の積み上げを含め、引き続き努力を求める。また、非常勤職員予算について、これまでのようなやり方では現場が立ち行かなくなる。来年度に向けては、根本的に考え方を変える必要があるのではないか。引き続き、議論をしていきたい」と要求し、終了しました。
今後、本部は、「森林・林業基本計画」の推進に向けた森林整備や森林吸収源対策に必要な予算の確保等を求め、引き続き林野庁交渉・国会対策等の取り組みを進めることとしています。